私は、今年、NHKの番組を見ていたら、ジャック・アタリという学者が出ていた。
このジャック・アタリという人物は、思想家、経済学者で、フランス大統領の相談役を務めている人物だそうだ。
世界で結構、有名な学者だそうだ。
私は、このジャック・アタリが日本について述べていた発言に驚いた。
それは、1970年代後半の日本についてである。
アタリは、当時の日本について、以下のように述べていた。
「日本は、経済成長をし、これからアメリカに代わる超大国になるのではないかと思って見ていた」
と述べていたのだ。
私は、驚いた。
フランス人の学者は、日本について、
「アメリカを超え、アメリカに代わる超大国になるのでは?」
という予想までしていたのだ。
しかし、その後、日本は超大国にならなかった。アメリカに代わらなかったし、世界を引っ張って行く「リーダーの国」にも全くならなかった。
日本は、1980年代、アタリが予想したように更に金持ちになって「バブル景気」で盛り上がったが、それだけだった。
日本は、それで終わった。
私は、日本が「バブル景気だけで終わった」というのは、日本に問題があったと思うのだ。
それは、精神的な問題である。
つまり、日本という国は、金儲けしか考えていなかったのだ。
日本人は、「アメリカを超えて、俺たちが超大国となって世界を引っ張り、世界のリーダーの国になる」という高邁な思想・考えは、全くなかったのだ。
むしろ、「アメリカを超えるなんてめっそうもございません。アメリカさん、私達は、あなたに死ぬまでついて行きます」
というような子分体質、舎弟体質しか有していないのが、日本という国であった。
それは、2020年の現在になっても全く変わらない。
私は、現在、中国を見ると、「中国は、アメリカを超えてやろう」という意志があるだろうと思う。
それは、経済面だけでなく、他の面に関しても、全部、超えてやろう。
世界のリーダーになってやるという意志があるだろう。
これは、1970年代後半の日本にはなかったモノだ。
私は、こういう考えが「ある、ない」は、かなり大事だと思う。
私は、なぜ現在、日本が没落したかというと、それは経済の問題だけではないと思う。
日本は、経済しか考えてなかったから没落したのだ。
そして私は、今後、日本がまた盛り返したとしても、その時もまた経済しか考えてなかったら、再び没落するだろうと思う。
私は、日本が子分体質、舎弟体質のままで、「日本が、世界のどの国も超えた超大国になる」というぐらいの野望がないならば、日本が栄える日は、永久に来ないと思っている。
それでは、皆さん、さようなら。